私がカートリッジを作るきっかけ、お手本の一つであるカートリッジがいくつかありますが、そのうち最も構造などが近いものがこのLumiere1です。
菊池 千秋氏が企画、開発、製造、販売していたものです。
作る毎にどこかしらに本人の工夫、改善が入っていたため、完成形、標準形というのがありません。
それが彼のやり方…。
それはさておき、壊れた箇所は。。。
・左チャンネルコイル断線
・右チャンネルコイルほつれ
・カンチレバーの曲がり、剛性減
ま、ほぼ全損です。
原因は、持ち歩いている時にケースの中でクッション材が動いて当たったと思われます。
実はオリジナリティを保ち、一つの標準、サンプルとしておきたいために、菊池氏に修理をお願いしましたが、いつものことで、「自分で出来るよね!?」という返事があり、自ら修理をすることにしました。
因みに菊池氏は私に対してはお金を払ってもやってくれることはなく(苦笑)、
「そこに道具も材料もあるんだからさぁ〜」
と仰るのです。随分前から客ではなくなりました。
ルミエール1は10年以上も前にやはり自分で組み上げることになったのですが細かなことはすっかり忘れていました。
改めてやってみるとMGFシリーズとは似て非なるもの。
カンチレバーが半田付け+カシメになっていて容易に外せなかったり、ヨークが外れて反対側のヨークに飛び付こうとしたために間にあるコイルに衝突して両方のコイルが断線したりと、想定外の事故が次々と起こり、コイルの巻き直しや接着などの時間も入れると丸々一日かかりました(苦笑)。
今回の修理はせっかくの機会なので単なる菊池氏のモデルの再生、再現ではなく、私なりの考え、工夫を加えてみました。そのための検討と加工の時間が余計にかかったのもあります。
結果は、一部のパーツが元のものとは違うこともあり、以前よりスッキリし、レンジも伸びた感じになり、私が作るMGF-ST1Sに近い感じになりました。
大成功!!
明日はゆっくり聴いてみようと思います。
This cartridge, Lumiere1 is one of my favorites and references.
This was produced by Chiaki Kikuchi, he is founder and representative of the audio shop Lumiere in Tokyo Japan.
It has been out of order. I decided to try to repair. Honestly, Though I wanted Chiaki to repair it, keeping the originarity by Chiaki, he told me " You could do it!".
He always says that kinds. So I tried repair it today, and finished in success.
What were happen on it?
・Right channel coil was cut.
・Left channel coil was dishevelled.
・Cantilever was bent
Almost total loss!
Anyway, I tried to repair, Lumiere1 is different from my MGFseries cartridges. So I often missed order to do. Once a york was unfastened and fried forward to another york, so it attacked coils unit between those works and cut the coils!!
I had been keeping a grip on myself, wound coils again and again.
Finally it had finished and sound has been clearer and range-wider than before. It sounds like my MGF-ST1.
Tomorrow I'll listen calm and relaxed
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