私はMCカートリッジを使う時はステップアップトランスを常用しています。
具体的にはTRIADのNEUMANNのトランスです。
最近の機器で、MCカートリッジに対応出来るとの触れ込みで販売されているフォノイコライザーアンプを使ってみました。
スイッチ一つで入力ゲインを切り替えているのは分かるのですが、切り替えても他のスイッチを組み合わせてみても、どうやってもゲインが足りない。
メーカー、販売店はこのセッティングで良いと言うのですが…。
結局はMC用のステップアップトランスを前段に入れました。しかし、びっくりしたのはそのアンプ入力をMCポジションにして、更に前にMCトランスを入れてようやく、それ相応の出力が得られたのですが、今度はフォルテシモで音が割れる…。
どんなカートリッジを繋ぐ前提で設計されたのか。
おそらくは高出力タイプ、ハイゲインタイプと呼ばれる出力が高めのカートリッジ向けなのでしょう。
低出力の繊細なカートリッジには向いていないようです。
新たにアンプ購入を検討されている場合は、この辺りに注意された方が良いように思います。
今の時代、半導体による増幅は後々のメンテナンスが心配です。従って良質のトランスと良質のイコライザーアンプを入手された方が良いと思っています。
写真はノイマンのBV-33、カッティングマシンに付属する検聴用アンプに組み込まれていたトランスです。
これは同じ工場で同じ材を用いて再現製造したものです。と言ってももう30年も前。今ならとても受けてはもらえないオーダーです。
業務用に使われていた機器から外した物をオリジナルと特別視するのも良いのですが、残念ながら状態の良いものを見つけるのは容易ではないでしょう。
状態の良いものをお早めに。在庫はほんの数セットです。今後の再現製造の予定はありません。
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